ポケモンLet'sGoのサウンドトラック。
ゲームボーイ版のソフト
「ポケットモンスター ピカチュウ」
のサウンドトラックも入っている。
今回のポケモンの音楽は、
初代ポケモンベースのリメイク作品の音楽の中で、今までで1番いい出来だ。
ファイアレッド・リーフグリーンよりもっといい出来に仕上がっているという意味だ。
戦い(VSジムリーダー)のように、
ギターの鳴き音と、
ヴァイオリンの鳴き音が、
溶け合うように混ざってる音楽は、
バンド音楽と
クラシック音楽が、
違和感なく溶け合う表現で、
これはたいがいの音楽では分離して異物感のあるまま流れるけど、
景山さんはついに調和をやりとげたようだ。
景山さんの曲は、今までの作品は空虚な部分が気になり過ぎて、空虚で気力が足りない(パンチが足りない)感じが好きにはならなかったが、
作曲者編曲者の言葉を読んで、
「オーケストラ編成」
と聞いて、納得した。
納得してから音楽の印象が全く変わった。
私が思うには、
戦闘音楽は、
一之瀬さんの方がノリのいい上手い曲を作れると思うが、
ただ今回のポケモンは、オーケストラ編成基調らしいので、
書いてあるとおり、
当たりが柔らか(マイルド)
乱暴でなく、
若く無くなった今の私には好印象に聞こえる優しい音楽になっているにもかかわらず、
初代ポケモンベースの作品の、ほとんどの原音を、崩したり裏切ったりしていない。
音の幅は広がっていて、かつメインメロディ(主旋律)を壊していない。
いい感じにリメイクされている。
あえて文句を言うとすれば、
オーケストラ編成であったとしても、それぞれの場面に合った楽器を選ぶべきだったのではないだろうか。
それはどの曲かと言うと、
ポケモンタワーや、シオンタウン、キクコの曲は、東洋古来のイメージがある。
それをオーケストラだから、と、西洋楽器多めで(フルートとかで)演奏されると、
「あれ?…う~む…いい出来なんだけど違和感が…。」
フルオーケストラも使えるからこそ、シオンタウンとポケモンタワーの寂しさを、もっと東洋の楽器とかで表現してほしかったかも。
スクウェアのファイナルファンタジー8もピアノ曲が多かったけど、
曲によっての楽器の種類の使い分けの多さは、
それぞれの場面の雰囲気の幅になるので、
全部ほとんど同じ楽器を使っていると、
ゲームプレイでは気付かなくても、サウンドトラックを聞けばすぐ気付くのは、音楽を聴いてすぐ場面を思い出す事がし難くなる。
全部の曲の基調が個々の曲に勝ってしまい、それぞれの曲の個性が見えて来なくなってしまっているのだ。
流すには丁度いい感じでも、
「この曲を聴きたい!」という曲が1曲も無いのだ。
6千円なら、我々にとってサウンドトラックは決して安い買い物ではない。
だいたいはオーケストラで全然問題なく、優しい、いい出来に仕上がってる。
編曲者の言葉の文に書いてあるとおり、「エゴを出さず、原曲の持ち味を引き出すこだわり」は、確かに上手く出来ている。