ゆめタウンに辻聞きしに行ってみたけど、
人間からの幻聴は聞こえなかった。罪に定めている状態も奪われたらしい。
昨日の午後から株価が下落したって事は、ヘラの経済的加護が日本から離れた。
株価が戻ってないなら、ヘラの能力はアズハルに合成できてない事になる。
ニケ「ヘラ様泣いてましたね…。」
私と居たときも泣いてたよ。
気にする事はない。次のゼウスは不倫しないかもだし。優しいかもだし。
ニケ「………。そうやって私がもし居なくなったら私の事も忘れちゃうんですか?」
どうだろうね…。
ニケ「世界一好きだったんでしょ…?」
ヘラを世界一好きなのはゼウスだ。
ニケ「そうですか…。」
嬉しくないのか?私を手に入れたかったんだろう。邪魔者を排除したかったんだろう。
ニケ「怒ってないんですか…?」
君がやったんなら、受け入れるしかないだろ。
幻聴が計画したとか、他の神が計画したとか、なら、腹立つだろうけど。「なるほどーーー」
ふー…しかし…ヘラに見棄てられちゃったね。楽しかったから、空虚感が。
ニケ「女神達に迫られて求められて、さぞ気持ちよかったでしょうね。」
怒ってるの?
ニケ「私もデウス様の子を産むと思ってましたから。」
結局デウスの子は産まれなかったね。あんなにみんなにさんざんいろいろしたのに。
お腹すいたな。コンビニ行こうか、ニケ。
ニケ「私あの販売数世界一のプリンが食べたい。」
あれはコンビニに売ってないと思うよ?
まあ世界最高の女神ヘラに勝った女神にはお似合いかもだけどね。
それを言ったら、世界最高の老人のところに行くか?って言っちゃえるけどね。
ニケ「いじわるなんだから!じゃあ雪見だいふく。」
雪見だいふくもコンビニに売ってない。
スーパーに行くか?どっちも売ってるぞ。
ニケ「どっちも食べていいの!?」
いいよ。記念だから。売ってたらね。
ニケ「やったっ!ふふふっ♪」
かわいいね、ニケは。
私「無いな…Bigプッチンプリンが無い。まあ小さい方にもギネス世界記録って書いてあるけどね。1パック3つ食べていいよ。」
ニケ「~~ッ負けた感じが…。」
私「量では負けてないよ。3つも食べられるんだぞ。雪見だいふくもあるし。」
人間からの幻聴が聞こえてきた。「またゼロじゃ…。」
どうやら株価低下して、日本が危うくなった事を懸念してる話題なんだろう。しかし私にはこう聞こえた。ゼロ=シヴァ。「もうええ!」
私「(これから邪眼がひとつ増えようが、千個には敵わないよ。それにアタバク元帥明王の中に入っているシヴァは原爆には勝てなかった…)」「待って!」
私「(勝てなかったのは事実だろ。日本はアタバク元帥明王の力を持ってしても、太平洋戦争で敗戦したんだ。)」
橋のところから亀が見えた。
私「亀だ。大きくなってるけどミドリガメだね。」
ニケ「亀?あんな汚い水に住んでるの?」
私「ドブ川だからね。君も転生するときは気をつけたら?」
さあ、雪見だいふく食べて。
ニケ「うん。あ~。ん~~~!!後味美味しい!!」
もう一個食べていいよ。
ニケ「ほんと!?」
ああ。ヘラも居ないしね…。
ニケ「ん~~~!!美味しい!!」
よかったね。
プリンは冷蔵庫入れておこう。
ニケ「ひとつ食べる。」
じゃあ食卓に行こう。スプーンが無い。
ニケ「あのお皿がいい!」
はいはい。……(ヘラとの思い出を、塗り替えるつもりなんだね…。)。
ニケ「ん~~~!!とろける!!」
ふ……。
さてと…どんな風に復興して行くだろうね?その采配をニュースで眺めさせてもらうよ。
株価はちょっと戻ったのかな?て事はヘラとアズハルとの合成は成功しているって事かな?
ニケ「………。」
怒ってるの?ニケ。世界の為だ。我慢してくれ。
それにニケの出産を手助けしたのは出産の三女神なんだから。
ニケ「わかってます…。」
暗いぞ。
ニケ「もう!!少しは私の気持ちも考えなさいよ!!」
ごめん…。
かわいいね、ニケ。
ニケ「その文字…。」
え?
ニケ「ヘラ様を特別にしている!!」
可愛いとかわいい の事?気付いてたのか…。
ニケ「今でもヘラ様が一番で、私は他と変わらないんだ!!?」「惜!しかったねっ(繰り返し)」
ごめん…。まだデウスの千分の一はそのままなんだ…。気持ちの整理はできてない。
ニケ「ヘラ様がこわいの?」
いや…やっぱりその…。
ニケ「好きなんだ!!?」
ごめん…ちょっとごめん…。
ニケ「(なんで泣くのよ!!!!?)女々しい!!ヘラ様の気持ちに気付いた!!!!あなただって未練たらたらじゃないの!!!!私に負けたんでしょ!!!!?私を受け入れてよ!!!!!!!」
…ごめん…。あはは…ごめんね…(泣)。ごめん…。
ニケ「どうして私だけ見てくれないの!!!!?デウス様と変わらないじゃない!!!!私だけだ って言ってよ!!!!!!!」
ニケ……。ごめん…(泣)ちょっと…ごめん…。
ニケ「どこ行くのよ!!!!」
顔洗ってくる…。
ニケ「何よ!!不倫ばっかりしてたくせに!!!!今更遅いんだから!!!!」
ゼウスはヘラと離婚してない。
でも私はもうその事について考える必要が無い。悩む必要が無い。
私はこれから…どうしようかな…?
ニケにどう接すればいいだろう?
これから……。「そうです」
ニケは私なんかで幸せなんだろうか?でも…想い人をやっと手に入れたんだから…。「そうです」
ニケ「私に勝てないのがわかったでしょ!?2級女神だと思ってバカにしてたんでしょ!!?」
「やめた方がいい」抵抗を?「そうです」
もう少しで6月だったからね…。やっと結ばれると思ってたんだ…。
ニケ「~~~~~ッ!!!!」
アズハルに合成したから、6月にヘラの処女性が回復する。でもアズハルに合成しちゃったから、ジューンブライドはもう無い。あの老人が私を訪ねるわけないし。訪ねても私は男だし。「なるほどーー」
ニケ「6月の前で正解ね。これ以上未練持たれちゃ私は入り込めない。」
ごめんねニケ、傷ついた…?でもヘラを好きなのは私のゼウスの部分なんだ。
俺じゃない。「そうです」
機嫌直してね。「そうです」
ニケ「じゃあ身体で示してよ。」
今回はキスだけでゆるして。チュッ
ニケ「ダメ。ちゃんと示して!!ヘラ様の匂いを、洗い流すんだから!!!!」
人生の敗北者の私の、何が気に入ったのか…。おまけにニケにまで敗北して…陥落して…。心まで…。
ニケ「ほら。私の羽根綺麗でしょ?あなたが好きだった翼よ?あなたの匂いだって染み付いてるんだから。ほら、あなたが好きだった髪よ?あなたの匂いだって染み付いてるんだから。ほら、あなたが好きだった乳房よ?あなたの匂いだって染み付いてるんだから。ほら、あなたが破瓜した女性器よ?あなたが刻まれてるんだから!あなたの匂いだって染み付いてるんだから!東…私だけ…ね?もうあなたには私しか居ないのよ?」
ニケ!!
ニケ「あっ!!出てる~~! ふふっ♪(征服完了♪私が東の最高の(アリー。翼)女神なんだから!)」
ニケ「いつも私がイかされてたけど、今日も私が♪」「もうええ!」
……。
ニケ「(ずいっ)私でイったんでしょ!?」
うん…。
ニケ「私は女神で、あなたは人間なんだから!せめて対等に話してねっ!!」
はい…。
ニケ「よろしいっ!じゃあ抱きしめてキスして。」
キュッ チュッ
ニケ「ふふふふふふっ♪」
ははは…敵わんな…。
私はニケのいろんなところにキスした。
ニケ「やっとわかってくれた?私が他の女神達を忘れさせてあげるっ。」
ふ……ありがと…。
翼をください の歌が聞こえてきた。
鳥人間コンテストにでも出るか?
アズハルである月には鷲の翼があり、ニケにも翼がある。
飛べないものが、「翼があれば飛べる」と思ってるんだ。
飛べる鳥の胸肉食べた事無いのか?
飛べる鳥の重さがどれだけ削られてるか知らないのか?
翼人系が翼で飛べるわけないだろ。
天使達は重力制御とかで飛んでるんだ。
明けの明星にどれだけ惹かれるか惹かれないか、コントロールできる。
それだけでなく前に進めるという事は、上下の事だけじゃないんだ。「ヤバい」
私はそんな難しい法則、知らないけどね。
飛びたきゃ鳥に憑依でもすればいい。