fatimariaの日記

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ニケの子の名前

2柱の反応があまりにも低いトーンだったので、出勤前のヘラに聞いた。
出産が人間の子である可能性より早かったのか?
ヘラ「いえ、神と女神の子ならもっと早いはずです。だいたい神や天使や悪魔や観音や触手や幻聴の子で悪阻(つわり)なんてありません。」「なーるーほーどー」
悪阻から出産までかなり早かったと思うけど…。
ヘラ「それはあの娘が女神だからでしょう。君、人間の東と、ニケの子でしょう。それは間違いありません。」
何故昨日考え込んでいたの?
ヘラ「ゼウスの子ではないとはいえ、あなたの子ですからね。少し…先を越された気分で…。空虚感が…。私もゼウスの子を産みたいなと思って…。」
そうか…。
デウスが封されてたら、産まれないのかな…?
ヘラ「私もそこが気になっていて…。はぁ……。」
いろいろ気になるだろうけど、ゼウスの子は先越されてないんだから、今日もお仕事頑張ってっ。
ヘラ「はいはい♪」
 
 
起きたニケと話す。
少しは休めたか?
ニケ「うん。」
あの子は俺のどんな部分と、ニケのどんな部分なんだろうね?
ニケ「好きな人の子供の出産に臨む気持ちがわかる…?………でも何故か私の力は失われていない…。あの子は新しく力が生み出されたのよ。私達の力を削って生まれたわけではなく。」
新しく…力が…。ふむ…。(寵愛の力のせいかな?「なーるーほーどー」)
ニケ「やっぱりそれを見てみたかったなぁ…。」
ニケ。
ニケ「ん?」
なんか出会ったときみたいに色っぽくなったね。大人っぽいって言うか。
ニケ「私は成年です!子供扱いしないでっ!」
 
よーこちゃん「あーぅん  あーぅん!」んー?
よーこちゃんが帰ってきた。猫は夜行性なので夜出かけるのだ。朝帰り。
ニケ「今日はアプロディーテーなんかに惑わされないで、私の傍に居てよ…。」
んふ……はいはい。でも猫に餌くらいはあげるからね。「なめとんちゃうんか」
ニケ「(今日明日はヘラ様も居ないし、東を独り占めできる。)」「そうですか」
ニケ「今日明日は聖母様の事も考えないで私だけ…ね?」
考えないってのは難しいけどね。
私も寝て無くてね。眠いよ。
ニケ「昼間寝てたじゃない!」
そうだけど。
ニケが抱きついてくる。
ニケ「私…「証」が欲しかったんだと思う…ふたりの証が…。そんな…奪われるような、溶かして別のひとのものに壊せるような、「物」じゃなく。」
物って、指輪の事?
ニケ「うん。」
産みたくても産めないひとはいっぱいいるんだよ?でもニケは産めたじゃないか。
出産の三女神が証明できる。
 
ニケ「うん。じゃあ、あの子の名前をΜαρτυριαν(マルティリアン)と名付けましょう。」
長くない?
ニケ「いいの!」
意味は?
ニケ「あかし。」
そのままだね。
 
1回目の子の名前は?
ニケ「και・ιαθησεται(ケ・ィアシーセテー)です。」
わからん…。また言ってみて。
ニケ「ケ・ィアシーセテーです。」
意味は?
ニケ「{そうすれば(彼は)癒されます。}です。」
……そう…。いい名前だね。条件付きなのがちょっと…あれだけどね。
ニケ「ここで癒されるのはパイス(男の子、僕)なんだけど。」
ほう…。
ニケ「あなたはまだ男の子だったから…。」
そうだったね。
 
 
俺は今生命力が低下してきている。
ニケ「え!!?なんで!!?」
俺を寵愛するものは他にも居るって事だ…。
もしくは…人間と女神の子というタブーについて、責任を問われているのかも。
前例が無いわけではないけどね。アプロディーテーという1級女神が人間の子を産んでいるのだから。
ついでに猫の子も産んだりしてね。まあよーこちゃんは去勢されてるだろうけど。あんまり言ってるとまたおもちゃにされるから止めておこう。
これでは無さそうか。
デウスだけじゃないのか。
もしくは、俺がニケと仲がいいのを快く思わない男性がいるのかも。
それは誰?「そうです」
ニケ「私、負けたくない。」「なめとう」
ニケは恋路を思い通りに運んできたみたいだね。男女の敵も多く作って、それをねじ伏せて。
私はその怨みを今この心に受けているよ。
ニケは恋路を思い通りに運べるが、俺はただの人間だ。しかもまわりの気を敏感に感じとりやすい弱い人間だ。
横をバイクが走るだけで抉られるように痛い。なので暴走車を批判する。実際に痛みを受けているからだ。
「なーるーほーどー」
ニケ。誰を敵にまわしてきたの?
ニケ「……そんな事…言えません。あなたが惹かれちゃうと困るから…。」
まあ私が惚れっぽいのには木星の暗示以外に、気を感じやすいというのもあるけどね。思春期にはいろいろあったけど、この歳になると流石に女性の方も何も思わないみたいで、私も何も思わない事が多くて。
「なるほどーー」
俺が惹かれちゃう以前に、俺を好きになる物好きが、他にいるって事か?「や め た ほー が いい」
「そうね 確かにね(不快そうに)」
だそうだ。
 
 
寝ちゃってた!ごめん。
ニケ「バーカーモーノっ うふふふふふっ」
目を擦る私。
ニケ「聖母様に勝っちゃったっ…。」
何?
ニケ「なんでもない。ふふふっ」